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8.室町時代の瓦

室町時代も瓦作りがさかんに行われた時代です。近畿地方では、この頃に作られた瓦が古い寺院の屋根にまだ沢山のっています。

鎌倉時代のものに比べますと、やや小さくなり軒丸瓦の文様はほとんど巴文で占められます。巴文は頭部がやや離れるようになり尾部もさほど長く伸びません。軒平瓦はやはり唐草文が主体ですが、蓮華文や剣頭文、あるいは中心に巴文をおいてその左右に唐草文が反転するといった文様も使われます。もちろん、寺や堂の名を瓦当面に大きくあらわすことも行われます。

この時代、瓦大工の名で瓦作りの技術者が独立してきます。彼等のうち、大和西の京の橘氏は大量の文字瓦を残しております。彼等は自分の仕事に強い誇りをもってあたっていたことが、瓦に記された文字によってわかります。
そして、いろいろな工夫をこらして機能的な瓦を作っております。軒平瓦の両脇に角のようなものを出した懸りの瓦もこの頃に発明されました。この軒平瓦の後に使う二の平を「ハコイタヒラ」と記していますが、まさに羽子板状です。軒丸瓦の凹面には桟をとりつけています。

この時代の終わり頃、城に使われた軒瓦の中には金箔を貼ったものが見られます。また城の軒平瓦には中国でよく見かける舌状の水切りをもつものがあります。中国で「滴水」と呼んでいるのももっともなことに思えます。

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